ドラことば 感想・評価 ドラえもんの名言から人生を学ぶ【感動本】
・ネガティブな人
・背中を押してもらいたい人
もう生きていく自信ないよ…。
挑戦したいけど勇気が出ない。
ドラえもん大好き!!
そんな人に紹介する感動本は、ドラえもんの名言がまとめられた『ドラことば』です。
私は幼い頃からドラえもんが大好きで、毎年映画館まで観に行っています。
さて、『ドラことば』を読めば、以下の4つを学ぶことができます。
・苦しみは永遠ではないということ
・立ち上がることの大切さ
・自分に自信を持つための考え方
普段はあまり本を読まない人にもオススメできるくらい読みやすい本です。
ドラことばってどんな本?
『ドラことば』はイラスト付きの名言集です。
構成としては以下の6つの章から成り立っています。
- 家族編
- のび太編
- 決意編
- 恋と友情編
- お説教と人生編
- もっと!ドラことば編
この6章以外にも、水田わさびさんをはじめとするドラえもん声優陣のオフレコ話や、ドラえもん好きで有名な作家の辻村深月さんのコラムもあります。
名言に感動できるだけじゃなく、ドラえもん好きにはたまらない作品になっています。
ドラことばってどういう意味?
端的に言うと、ドラえもんのたちが贈る人生を豊かにする言葉です。
ドラえもんが発した言葉という意味ではなく、のび太やジャイアンなどが発した言葉もドラことばなんです。
さて、ドラえもんはたかがマンガとあなどれません。
優しさ、勇気、決心、強さ…。
人生に関わるたくさんのことを学べます。
そしてそんな言葉のいいとこ取りをできるのがこの『ドラことば』という本なのです。
ドラことばから学べる4つのこと【うつ病さんの感想】
心の弱った私が『ドラことば』から学んだ4つのことをご紹介します。
実際に収録されているドラことばを交えながら説明するので、ここからはネタバレありとさせていただきます。
ドラえもん名言集① 休む
みなさんはしっかり休んでいますか?
社会人も学生も、忙しくて全然休めていないなんて人は多いと思います。
まずはそんな忙しい人たちに贈るドラことばです。
「いっしょうけんめいのんびりしよう」 のび太
これはのび太のドラことばです。
どこか哲学的にも感じます。
私自身も忙しく動いている方が好きなタイプなのですが、それでも時間に追われるのに疲れてしまうことがあります。
「あれもしないと、これもしないと」と自分で自分を追い込んでしまうこともしばしば。
そんなときこそ、このドラことばを頭に浮かべましょう。
忙しく過ごしている人は、「よし休もう!」と思わないとなかなか休憩を取れないと思うんです。
だからこそ、休むときは休むことに全力で取り組むんです。
とはいえ、うつ病になると休むことにものすごい抵抗を感じるんですよね。
「休め」と言われてもすんなり休めないんですよね。
ただ自分に甘えているだけじゃないのかって、余計に自分を追い込んでしまうんですよ。
そんな人にこそ、頑張って休んでほしいんです。
あなたはマジメで責任感が強いから休むことも人より大変なんです。
ある意味では仕事と同じくらい大変なんです。
そんな人たちこそ、
いっしょうけんめい、のんびりしてください。
ドラえもん名言集② 未来
続いて紹介するのは、今、苦しいことの真っ只中にいる人に贈るドラことばです。
「未来なんてちょっとしたはずみでどんどん変わるから」 ドラえもん
未来のことをドラえもんに言われると説得力がありますね。笑
今の状況が辛い人にとって、このドラことばは支えになると思います。
ちょっとだけした違いでも、どんどん未来は変わっていきます。
だったら、今の自分が頑張るのはちょっとだけでいいんです。
振り返ってみると、大きな変化が出ているかもしれませんよ。
うつ病になると、暗いトンネルに入ったような気分になります。
そしてそのトンネルの出口が全く見えないことに絶望するんです。
でも、トンネルは永遠には続きません。絶対にです。
ドラえもん名言集③ 立ち上がる
次は、一度転んでしまった人に贈る言葉です。
「ぼく、ダルマになる。やくそくするよ、おばあちゃん」 のび太
ドラえもんファンの間では名作として有名なのび太とおばあちゃんの話です。
まず、おばあちゃんが泣いているのび太に対して、
「ダルマさんてえらいね。なんべんころんでも泣かないでおきるものね」
と言葉をかけます。
そしてのび太が答えたのが、今回ご紹介したドラことばです。
長い人生では転ぶこともあります。
しかし大切なのは転んだあとにどうするかです。
考えてもみてください。
のび太なんて、数え切れないくらい、それこそ毎週のように転んでいるわけです。
その度にドラえもんの力を借りてはいるものの、なんとか立ち上がっていますよね。
そんなのび太の姿を見ていると、うつ病の私でもなんだか勇気が湧いてきます。
ドラえもん名言集④ 自分に自信を持つために
自分に自信がない人、世の中にたくさんいると思います。
かく言う私もそんな自信を持てない人の一人です。
でも、みなさん、できることなら自分に自信を持ちたいですよね?
そこでこんなドラことばをご紹介しましょう。
「正しいのは、いつもおれだ」 ジャイアン
ここでジャイアンの登場です。
実際、ジャイアンの性格は難ありです。
のび太をボコボコにしたり、スネ夫のものを取り上げたり、もうめちゃくちゃです。
その一方で、率先して敵に立ち向かったり、絶対に友達を見捨てないような一面もあります。
さて、自分に自信が持てない人はジャイアンイズムを取り入れましょう。
なんてったってジャイアンは自己肯定の塊です。
自身をガキ大将と呼び、上手いと信じきってリサイタルを開いています。
さすがに全てを真似するのは無理でしょう。
でも自信を持てない人は、ジャイアンを目指すくらいが丁度いいんですよ。
ドラことば 感想・評価 ドラえもんの名言から人生を学ぶ まとめ
最後に『ドラことば』に対する個人的な感動評価をさせていただきます。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
i(アイ)/西加奈子 感想・解説 うつ病さんの読書記録【感動本】
・〇〇でなければならないという思考が強い人
・幸せな環境にいると分かっていても幸せだと思えない人
ひとりぼっちな気がする…。
もっと辛い人はいるから自分はきっと幸せなんだ。
もっとしっかり生きなきゃいけないのにな。
そんな人に紹介する感動本は、西加奈子さんの小説『i(アイ)』です。
西加奈子さんはサラバ!を読んでからハマっておりまして、色々な作品を読んでいる最中です。
さて、『i(アイ)』を読めば、以下の3つを学ぶことができます。
・◯◯でなければ思考からの脱出法
・苦しいときは苦しいと言っていい
男性よりも女性の方が共感できる箇所が多いと思います。
著者 西加奈子ってどんな人?
『i(アイ)』の説明の前に、著者である西加奈子さんについてご説明させてください。
西加奈子さんの小説は”海外”のエッセンスが入ることが多いです。
これは西加奈子さんが子供時代に海外暮らしを経験されていた影響でしょう。
日本では大阪で育ったようで、テレビのインタビューを受けた際には関西弁を話していました。
私のオススメは『サラバ!』です。
i(アイ)/西加奈子ってどんな本?
『i(アイ)』は長編小説です。
文庫本にして323ページのボリュームです。
i(アイ) あらすじ
あらすじはというとですね・・・
「この世界にアイは存在しません。」
入学式の翌日、数学教師は言った。
ひとりだけ、え、と声を出した。
ワイルド曽田アイ。
その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる、
ある「奇跡」が起こるまでは――。出典:i(アイ)/西加奈子
背表紙から引用させていただきましたが、これだけでは分かりにくいですよね。
ということで私なりにネタバレなしで補足します。
アイはアメリカ人のダニエルと日本人の綾子の娘。
ただアイは血の繋がった娘ではなく、シリア出身の養子だった。
アイは「どうして自分が選ばれたのだろう」と思い悩み、苦しんだ。
自分が”不当な幸せ”を手にしていると感じていた。
そんなアイが高校生になって初めての数学の授業である言葉に出会う。
「この世界にアイは存在しません」
数学教師のいう”アイ”とは虚数(imaginary number)のことである。
ただアイ本人はこの言葉に寂しさを感じつつも、ほっとしていた。
「本来はこんな幸せな場所に存在していないのに」というアイの気持ちに、「この世界にアイは存在しません」という言葉はそっと寄り添った。
そんなアイが高校、大学を経てどんな人と出会い、何を考え、どういう人生を歩むのか――。
これはアイの人生の物語。
i(アイ)/西加奈子から学べる3つのこと【うつ病さんの感想】
ここからは小説の一部を引用しながら、冒頭に説明した学べる3つのことをご説明します。
・◯◯でなければ思考からの脱出法
・苦しいときは苦しいと言っていい
なお、文こそ引用しますがストーリーには一切触れません。
なので、ここはネタバレなしという扱いにさせていただきます。
それではいきます。
① 孤独
私はうつ病で、1年以上通院をしています。
そんな私がとっても共感した孤独にまつわる描写があったので、ご紹介します。
ひとりの方がいい。きっとその方が楽だ。アイは何度も自分に言い聞かせた。それでもからだが言うことを聞かなかった。夜になると子どものように泣き、でも子どものようにその孤独と寄り添うことは出来なかった。
出典:i(アイ)/西加奈子
この言葉には本当に共感しました。
私と似たような症状で苦しんでいる人なら共感できるかもしれません。
うつ病になると人と会うのが怖くなるんです。
友達から連絡が来ても返すこともできません。
その結果、どんどん孤独になっていきます。
でも、それがものすごく寂しいんです。
自分から望んで孤独になっているはずなのに、その孤独に耐えきれなくなるんです。
今回この描写を紹介したのは、同じように苦しんでいる人がいることを知ってほしかったからです。
孤独を強く感じているみなさん、その悩みはあなた一人だけのものではありません。
まず私がいますし、きっと世の中にはもっとたくさんの人が同じ悩みを抱えています。
そんな見えない誰かのことを想像してみてください。それで少しでも孤独感が和らいだら良いなと思います。
② 脱・◯◯でなければ思考
アイは養子であることから、今の幸せな居場所を本来の自分の居場所だとは思えずにいます。
そんなアイに対して、親友のミナはこのように言葉をかけます。
「養子といったって絶対にひとくくりには出来ない」
出典:i(アイ)/西加奈子
同じ養子でも祖国に自分のルーツを探しに行きたい人もいれば、ただ観光として訪れたい人もいます。
つまり「養子だからこうでなければならない」なんて思う必要はないんです。
この考え方は私たちの生活にも応用できます。
なぜなら私たちの生活にも、〇〇でなければならないの思考に陥る機会がたくさん潜んでいるからです。
例えばこんな感じです。
- 仕事ももう5年目なんだからより厳しいノルマを達成しなければいけない
- 結婚するんだから300万円は貯金がなきゃいけない
- 女だからかわいらしく振舞わなければいけない
ついついこのように考えてしまいがちですが、「△△だから」とひとくくりに考えてしまう必要はないんです。
あなたは「5年目の社員」でも「結婚する人」でも「ただの女性」でもなく「あなた」なんです。
このように自分を自分として認識できるようになることが、うつ病には大切なんです。
うつ病になるととにかく周りと比べてしまいます。
「同い年はもうみんな結婚してる。なのに私は…」
「後輩の方が私より成績いい。なのに私は…」
ですが周りと比べて焦る必要はないんです。
焦ってしまう気持ちはわかります。
でも、私たちは私たちのペースで生きていきましょう。
③ 苦しいときは苦しいと言っていい
自分よりもっと苦しんでいる人がいる。
だから私なんかが苦しいなんて言っちゃいけない。
こんな風に思ったことはないですか?
もしそのような経験がある人にはこの言葉を紹介します。
「感謝とか幸せって、努力して思うことではないんだよ。自然にそう思うことなんだから。アイがそう思えないのなら、無理に思うことはない」
出典:i(アイ)/西加奈子
辛いのなら辛いと言っていいんです。
苦しいのなら苦しいと言っていんです。
辛さや苦しさは人と比べるものではありません。
もしあなたが苦しいと思うなら、その気持ちを否定しなくてもいいんです。
i(アイ)/西加奈子 ネタバレあり解説
ここからはすでに『i(アイ)』を読んだ人向けの解説です。
ネタバレありとなるのでご注意ください。
ネタバレを読みたくない人は次の章へ飛ばしてください。
『i(アイ)』の重要人物はアイの親友のミナと夫のユウです。
これらの登場人物について、著者の西加奈子さんはこのように語っています。
「アイはIで、ミナはALL、ユウはYOU。
(中略)ミナは理想的な子として書いたんやけど、それはそういう社会でありたい、個人が自由でいるのを、ずっと浜辺で温めようと待ってあげられるような社会でありたいという願いでもある。物語のなかのミナにも悩みがあるように、(ミナ=社会)にも悩みはあるし、失敗してしまうことだってある。ユウもそう。(自分=アイ)がいてこそのYOU。自分のことをまず大事にして、そこから、誰かを、社会を考えていかないと」出典:i(アイ)/西加奈子
これを踏まえての私の感想はこんな感じです。
- 個人を見捨てないのが理想の社会
- 理想の社会でも理不尽はある
- ひとりひとりが想像することが大切
西さんはミナを理想的な子(=社会)として書いています。
アイはふさぎこんだときも、最後にはミナを頼ってきました。
そんなアイ(=個人)を待ち、居場所を与えてあげることが、ミナ(=社会)の役割なんじゃないでしょうか。
しかし、たとえ理想的な社会であっても理不尽なことは必ずあります。
『i(アイ)』でいえば、妊娠についてです。
自分の血の繋がった子どもを渇望するが妊娠できないアイ。
LGBTとしてパートナーもいるのに望んでもない妊娠をしてしまったミナ。
このような理不尽は社会につきものです。
そんな理不尽だらけの社会でも、みんなが個人を大切にしていこうよと『i(アイ)』は教えてくれているんです。
最後に、作中に何度も登場するセリフについて。
「この世界にアイは存在しません」
私はこのセリフを、「たとえ存在していなくても、私が想像すれば存在する」ということだと解釈しています。
どういう意味?
要するに自分次第ということです!
内容に触れながら説明しますね。
虚数(i)はこの世に存在しない数字です。
でも学問上は確かにある概念です。
アイは養子であることから、「自分は本来ここにいるべきじゃない」「自分は不当な幸せを手にしている」という気持ちを拭えずにいます。
そんなアイにとって、「この世界にアイは存在しません」という言葉は、大きく心に残ったわけです。
これと似たものが”世界のどこかで起きている悲劇”です。
アイは世界中の事件や事故で亡くなった人の数をノートに記録しています。
その理由をアイは、「知っておきたかったから」と言っています。
つまり、遠く離れた世界で起きていることを想像することで、同じ世界で起きていることだと認識していたかったんだと思います。
私がこのように思った理由は、作中で引用されていた『テヘランでロリータを読む』という本の一節です。
読者よ、どうか私たちの姿を想像していただきたい。そうでなければ私たちは本当に存在しない。
出典:『テヘランでロリータを読む』/アーザル・ナフィースィー
虚数も世界のどこかで起きている悲劇も、私たちが想像しなければ、存在しないものになってしまうんです。
つまり、ひとりひとりが想像することが大切なのかな、と感じました。
個人が個人を想像することで、社会がより良いものに繋がっていく。
そう信じたいんです。
i(アイ)/西加奈子 感想・レビュー うつ病会社員の読書記録 まとめ
最後に『i(アイ)』に対する個人的な感動評価をさせていただきます。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
覚悟の磨き方 感想・レビュー 吉田松陰の現代版名言集【感動本】
・人生に不安を抱えている人
・不器用がコンプレックスの人
不器用で何もうまくできない…。
やりたいことあるけど失敗したら怖いなぁ。
吉田松陰が好きです!
そんな人に紹介する感動本は、吉田松陰の現代版名言集『覚悟の磨き方』です。
『覚悟の磨き方』を読めば、以下の4つを学ぶことができます。
・コンプレックスとの向き合い方
・壁にぶつかったときの対処法
・生きるうえで守るべきもの
今後の生き方の参考にしたい、あと一歩を踏み出す勇気が出ない人に特にオススメです。
覚悟の磨き方ってどんな本?
幕末の偉人「吉田松陰」の名言を現代語に置き換えて分かりやすく並べた名言集です。
その言葉はどれも力強く、読む人の背中を押してくれる一冊になっています。
収録されている吉田松陰の名言の数はなんと176。
その名言は以下の6つの章に分けられています。
- 心 Mind
- 士 Leader-Ship
- 志 Vision
- 知 Wisdom
- 友 Fellow
- 死 Spirit
176と聞くとボリュームが多くて読むのが大変そうに思うかもしれませんが、そんなことはありません。
一つの名言に対して簡潔に説明しているので、とても読みやすいです。
著者 池田貴将について
池田さんが最も感銘を受けた人こそ吉田松陰です。
そして池田さんは吉田松陰の志を継ぐことを自らの使命としているそうです。
吉田松陰について
覚悟の磨き方 吉田松陰の名言4選【うつ病さんの感想】
現代版に翻訳された名言をほんの少しだけご紹介します。
これらの名言から冒頭に紹介した4つのことを学ぶことができます。
なお、ここからはネタバレありとなるので、ご注意ください。
吉田松陰の名言① 不安のない生き方
「先行きの不安」に心を奪われないようするためには、あれこれ目移りすることなく、自分という人間を鍛えることに集中して、「全力を出し切りますので、あとは天命におまかせします」という心構えでいるのが、良いと思います。
出典:覚悟の磨き方/池田貴将
これから挑戦を控えている人にぜひ覚えてもらいたい名言です。
未来のことを考えるとどうしようもなく不安になります。
その不安は考えれば考えるほど大きくなって、しまいには動けなくなってしまいます。
これは仕事に迷った私の実体験です。
転職に失敗した私は、再び転職をしようと考えましたが、また同じような事態が起こってしまうのではないかと不安に襲われました。
この不安に徐々に大きくなって、最終的には心が疲れ切ってしまい、うつ病になってしまったんです。
そんな私の心にこの言葉は響きました。
自分は自分ができることに集中して、あとは天にお任せする。
気持ちはこれくらいがちょうどいいんです。
先のことを悩むのではなく、今この瞬間に全力を注ぐことができれば不安からも離れられるかもしれません。
吉田松陰の名言② コンプレックスとの向き合い方
すらすらと、うまくいったとしてもあまり意味がありません。
うまくいっても、なぜうまくいったのか、人はすぐに忘れてしまうものだからです。
覚えが悪い方がよっぽどいい。
身体にしみ込むまで、繰り返し努力ができますから。出典:覚悟の磨き方/池田貴将
不器用な私にはとても救われる名言です。
不器用な人なら理解してもらえると思うんですけど、不器用だと苦手なことがすごく多くなるんですよ。
私の場合、学校の科目でいえば、音楽、美術、体育など副教科はもれなく全部苦手です。
人付き合いも決して得意ではありません。
結果、不器用な人ほどセルフイメージが悪くなってしまいやすいんです。
そんな私たち不器用に手を差し伸べてくれるのがこの名言です。
不器用は不器用だからこそ歩める道があるんです。
繰り返し努力する権利や、しっかりと覚える過程を手に入れられるんです。
この言葉のおかげで、私は「不器用もそこまで悪いものじゃない」と思えるようになりました。
同じように、誰しもその人特有のコンプレックスがあるはずです。
でもそのコンプレックスは必ずしも悪いことばかりではありません。
見方を変えれば、コンプレックスのおかげで得ているものだってあるはずです。
コンプレックスを好きになれとまでは言いません。
でも、ただ自分の嫌いなところを嫌いと言うだけでは、自分が傷つくだけです。
だからこそ、見方を変えることを意識してみてください。
吉田松陰の名言③ 壁にぶつかったときの対処法
才能はあったとしても、なかったとしても、行き詰まるものです。
ただ行き詰まったときに、「面白い」と思えるかどうかによって、そのあとが決まってくるのです。出典:覚悟の磨き方/池田貴将
まず学ぶべきことは、壁にぶつかっているのは自分に才能がないせいじゃないということです。
だったら大切なことは何か?
それは壁にぶつかった後にどうするかです。
壁にぶつかったことをプラスに受け止めて、前に進む力に変えることで人生はまた動き出します。
長い人生の中では何度となく壁にぶつかる機会があります。
実際に私も壁に絶賛大激突中です。
しかし、壁の前で立ち止まっているわけにはいきません。
もう一度、進むんです。
幸いにも私みたいな不器用は壁にぶつかることにも慣れています。
先ほどの不器用の名言とセットで覚えておけば、人生を切り拓く力になるはずです。
吉田松陰の名言④ 自分にしか守れないもの
法を破ったら、罪をつぐなえますが、自分の美学を破ってしまったら一体誰に向かってつぐなえますか。
出典:覚悟の磨き方/池田貴将
本当はやりたいことがあるのに、つい目を背けてはいませんか?
自分で決めたことを、時間が経って、ないがしろにしてはいませんか?
これも私に当てはまります。
こういう風に生きていこうと決めたものの、時間が経つにつれて、アウトプットの回数が減ってしまっています。
私と同じような人。
この言葉を聞いたら、もう迷っている暇はありませんね。
自分の道を突き進めていきましょう。
覚悟の磨き方 感想・レビュー 吉田松陰の現代版名言集 まとめ
今回ご紹介した4つ以外にも、心に響く名言がたくさんまとめられています。
最後に『覚悟の磨き方』に対する個人的な評価を記載します。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
終末のフール/伊坂幸太郎 感想・レビュー 人生観が変わる名言4選【感動本】
・死にたいと思ったことがある人
・人生をおもいっきり生き抜きたい人
もう生きたくない…。
いつもスパッと決断できない。
一度きりの人生、しっかり生きたい!
そんな人に紹介する感動本は、伊坂幸太郎さんの小説『終末のフール』です。
私は伊坂幸太郎さんが大好きで、文庫本は全て買い揃えております。
なかでも『終末のフール』はいろんな人にオススメしている大好きな小説です。
『終末のフール』を読めば、以下の3つを学ぶことができます。
・今後の生き方
・どんなときも生き抜く心
ハートフルな小説が好きな人には特にオススメの本です。
著者 伊坂幸太郎ってどんな人?
『終末のフール』の説明の前に、著者である伊坂幸太郎さんについてご説明させてください。
長らく第一線で活躍されている小説家です。
勧善懲悪なエピソードが多く、終盤で一気に伏線を回収する構成にはいつも驚かされます。
個人的にこれから読書を始める人には超オススメの作家です。
終末のフール/伊坂幸太郎ってどんな本?
『終末のフール』は伊坂幸太郎さんの短編小説です。
構成としては以下の8つの章から成り立っています。
- 終末のフール
- 太陽のシール
- 籠城のビール
- 冬眠のガール
- 鋼鉄のウール
- 天体のヨール
- 演劇のオール
- 深海のポール
私のお気に入りは『太陽のシール』『冬眠のガール』『鋼鉄のウール』です。
終末のフール あらすじ
あらすじはというとですね・・・
八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?今日を生きることの意味を知る物語。
出典:google books
ということです。
これをさらに簡潔にいうとですね・・・
三年後に地球が滅亡する世界の住人が、残された人生のなかで、それぞれの選択をする物語です。
この小説のなかの住人の選択に、胸打たれるんですよ。
ぜひその目で確かめていただきたいです。
終末のフール/伊坂幸太郎 オススメする理由【ネタバレなし感想】
伊坂幸太郎さんの大ファンである私が、『終末のフール』をオススメする理由は、この2つです。
・読みやすい
・設定の絶妙なバランス
それぞれ詳しく説明させてください!
終末のフールのオススメ理由① 読みやすい
まずはその読みやすさです。
『終末のフール』のボリュームにして文庫本は371ページです。
8章あるので1章あたりは約46ページです。
なので長編のように身構えずとも気軽に読めるんです。
それに加えて、伊坂幸太郎さんの本はその多くがとても読みやすいです。
というのも、登場人物の考え方がひねくれていたり、
会話文がリズミカルで、まるで漫才のように感じます。
なので物語の動きがないところでも、退屈せずに読めるんですよ。
もちろん『終末のフール』でもこの会話文のおもしろさは健在です。
終末のフールのオススメ理由② 設定の絶妙なバランス
『終末のフール』の世界は8年後に地球に小惑星が衝突すると言われてから5年が経った世界です。
簡単に言ってしまうと、3年後に地球が滅亡する世界ってことです。
でも、そう簡単には言い切れない世界でもあるわけです。
確かに、小惑星が衝突する可能性は限りなく高いです。
だから世の中の大半が地球の滅亡を信じ、その結果、治安もめちゃくちゃになっています。
そうかと言って、必ずしも世界が終わると決まったわけではないんです。
何かしらのきっかけで小惑星の軌道が変わることだってあるかもしれません。
つまり、こんな不安定な世界だからこそ、人によって生き方がかなり変わってくるんです。
そして短編集という形を通して、登場人物の様々な生き方を覗けるのが『終末のフール』のおもしろさです。
終末のフール/伊坂幸太郎 人生観が変わる名言4選
『終末のフール』という小説は名言の宝庫です。
今回はその一部をご紹介いたします。
名言を通して、冒頭に説明した3つのことが学べるというわけです。
・今後の生き方
・どんなときも生き抜く心
なお、ストーリーの本筋には触れませんが、一応ここからはネタバレありとなります。
気にされる方はここで読むのをやめてください。
それではいきます。
終末のフール名言① 優柔不断
「あの時ああしてれば、とか、こうしてれば、とかいうのは、結局どっちを選んでいても同じような結果になるんだって」
出典:終末のフール/伊坂幸太郎
これは太陽のシールでの言葉です。
太陽のシールの主人公は若い夫婦です。
この夫婦の肝は夫の優柔不断さで、電車を内回りで行くか外回りで行くかといった小さいことでも考え込んでしまいます。
これはそんな夫に向かって奥さんが言ったセリフです。
同じく優柔不断な私にとって、この言葉はものすごい救いになっています。
二択で迷ったたびにこの言葉を思い出して、「どっちを選んでも大丈夫だ」と自分に言い聞かせています。
この言葉に出会って、私と同じように心が軽くなればいいなと思います。
ちなみに、太陽のシールのなかで夫婦はある重要な選択を迫られます。
小さいことでも決めれない夫とそんな夫を引っ張る妻がどんな選択を下すのか、ぜひ注目してください。
終末のフール名言② 生き方
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」
「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」出典:終末のフール/伊坂幸太郎
これは鋼鉄のウールの主人公 苗場の言葉です。
苗場はキックボクシングのチャンピオンで、3年後に地球が滅亡するこの世界でも日々のトレーニングを黙々とこなしています。
この言葉を見たとき、私は殴られたような衝撃を覚えました。
たぶん私は明日死ぬとしたら生き方が変わります。
きっと私と同じように生き方が変わる人も多いんじゃないでしょうか。
じゃあ今の私の生き方は、何年生きるのを想定した生き方なのか。
私はこの質問に対する答えが見つからなくて、私はすごく恥ずかしい気持ちになりました。
先のことをしっかり考えてないだけで、なあなあと時間を過ごしているだけなんだと気づいてしまったんです。
この問いに答えられるようなしっかりした生き方を目指していきたいですね。
終末のフール名言③ 決める
「外から見てる人はいろんなこと言えるけどね、考えて決めた人が一番、偉いんだから」
出典:終末のフール/伊坂幸太郎
これは演劇のオールの名言です。勇気がもらえる言葉ですね。
他人のことをとやかく言う人はたくさんいます。
例えば、会社に入ってみたけれど合わなくてすぐに辞めてしまった場合。
きっと周りは「根性がない」「どうせすぐまた辞めるだろ」と言う人もいるでしょう。
でもそれは当事者じゃないから言えるんです。
決めた人には決めた人なりの苦労があったんです。
だから外の人が言っていることを気にする必要はありません。
だって、”考えて決めた人が一番偉いんだから”。
終末のフール名言④ 生きる
「生きられる限り、みっともなくてもいいから生き続けるのが、我が家の方針だ」
出典:終末のフール/伊坂幸太郎
これは最終章 深海のポールの言葉です。
『終末のフール』という作品を締めくくるのにふさわしい名言だと思います。
たとえ地球が3年後に消滅するんだとしても、最後の最後までみっともなくても生きる。
そう思うと生きるってことはすっごく泥臭いことなんです。
個人的な話をすると、私はうつ病で通院しています。
うつ病になると、心の浮き沈みが激しくなって、「消えてしまいたい」と思うこともよくあります。
そんなときにこそ、この言葉を思い出します。
「生きられるんだったら、どんなに惨めでも生きなきゃ」と心を整理できるんです。
同じように「消えてしまいたい」と感じている人。
みっともなくていいんです。
一緒に生きていきましょう。
終末のフール/伊坂幸太郎 感想・レビュー 人生観が変わる名言4選 まとめ
最後に『終末のフール』に対する個人的な感動評価をさせていただきます。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
樹木希林120の遺言 感想・レビュー 生きづらい人に贈る言葉【感動本】
・寂しい気持ちが強い人
・後悔がある人
・自分のことを好きになれない人
生きていくのが怖い…
後悔から立ち直れない
名言集が好きです!
そんな人に紹介する感動本は、偉人の失敗談をまとめた『樹木希林120の遺言』です。
『樹木希林120の遺言』を読めば、以下の4つを学ぶことができます。
・愉快に生きる大切さ
・人には人の幸せがあるということ
・人生は自分次第で変えられるということ
人生に迷いや後悔がある人に超オススメです。
必ず琴線に触れる言葉に出会えることを保証します。
樹木希林120の遺言ってどんな本?
『樹木希林120の遺言』は樹木希林さんの様々なインタビューを通して生まれた名言の数々を収録した本です。
名言は以下8つの章に分けられています。
- 生 人生と幸福について
- 病 がんと病いについて
- 老 老いと成熟について
- 人 人間と世間について
- 絆 夫婦について
- 家 家族と子育てについて
- 務 仕事と責任について
- 死 死と生について
見開き2ページで右側に名言、左側にその詳細が載っています。
コンパクトにまとめられているので、活字を読むのがしんどい人、読書のためにまとまった時間をすることが難しい人にもうってつけの本です。
樹木希林ってどんな人?
ロックンロールの内田裕也さんの奥さんとしても有名です。
その歯に衣着せぬ発言は様々な場面を賑わせました。
最近でいうと映画『万引き家族』が世界的に有名になりましたね。
樹木希林さんは全身ガンを患っていました。
全身ガンとは読んで字のごとく、全身にガンが転移した状態のことです。
正式な病名ではありません。
樹木希林120の遺言 感想【オススメする理由】
オススメする理由はなんと言っても樹木希林さんの生の言葉を聞ける点です。
しかしこれは言わずもがななので、これ以外にオススメできる理由を2つあげさせていただきます。
樹木希林120の遺言 オススメ理由① いつ発した名言か分かる
『樹木希林120の遺言』の良いところとしては、どの言葉がいつ発せられたものか、全て明記されているところです。
例えば、ある名言には、
”新聞のインタビューで『東京タワー オカンとボクと時々オトン』について語ったときに 2018年5月”
という注釈が添えられています。
このような注釈があるおかげで、「本当にこんな風に思ってたんだな」と樹木希林さんをよりリアルに感じることができるんです。
樹木希林120の遺言 オススメ理由② 前後の脈絡が分かる
名言の本にありがちなのが、ひとつ名言を取り上げて、その横に本の著者の解説が入るという構成です。
これはこれでおもしろいのですが、その言葉がどういう流れで発せられたものなのかが分かりにくいという欠点があります。
一方で『樹木希林120の遺言』は、見開きで右側に名言、左側に前後の詳細な会話が並んでいます。
つまり、樹木さん本人の補足を知ることができるんです。
この補足のおかげで、「この言葉ってこういう意味なのね!」とより深く理解することができるんです。
樹木希林120の遺言から学べる4つのこと【うつ病さんの体験談】
心の弱った私が『樹木希林120の遺言』から学んだ4つのことをご紹介します。
実際に収録されている樹木希林さんの名言を交えながら説明します。
なのでこの先はネタバレありとなるので、ご注意ください。
①後悔からの切り替え方
まずは後悔している人に響く言葉があるので紹介させてください。
失敗したらね、そこからスタートなの。
あんまり深く考えない。
私がうつ病になったきっかけは、職場での突然の異動からの転職失敗でした。
異動先でもっと上手くやれたんじゃないか。
転職以外にも道はあったんじゃないか。
どうしようもなく過去を見ては、後悔ばかりしていました。
そんな私を支えてくれた言葉こそ、この「失敗がスタート」という言葉です。
今、この場所からもう一度始めようという気持ちになれたんです。
みなさんの中にも、過去の失敗を後悔している人がいるかもしれません。
私のようにうつ病になるまで思いつめてしまった人もいるかもしれません。
そんな人は、ここから始めましょう。
私と一緒に。
②愉快に生きる
私の知る限り、うつ病の人はマジメすぎる人が多いです。
マジメなのは良いところである反面、ついつい考えすぎてしまうこともあります。
そんな人には、この言葉をご紹介します。
どうぞ、物事を面白く受け取って、愉快に生きて。
あんまり頑張らないで、でもへこたれないで。
マジメな人は物事を選ぶとき、つい、どちらが正しいかを考えてしまいます。
でも選択が正しかったかどうかは誰にも分かりません。
だからこそ、おもしろく、愉快に生きることを試しに心がけてほしいんです。
きっと今よりも少し、肩の荷が下りるはずです。
私もこのように考えるようになって、だいぶ心が軽くなりました。
③人には人の幸せがある
人と比べて落ち込んでしまう…。
そうした人は世の中にたくさんいるのではないでしょうか。
自分は自分。他人は他人。
そう頭では理解していても、実際には気になってしまうものですからね。
そんな人には樹木希林さんのこの言葉を知ってもらいたいです。
端から見て良さそうに見えているものが、案外その人にとって辛かったりするものがあるから、みんなそれぞれだから。
例えば、結婚している友人をうらやましく思ったとしても、その人が本当に幸せな生活を送っているかどうかは分かりません。
私たちから見えているのはほんの一部です。
氷山の一角に一喜一憂していても仕方がありません。
そう思うと、考える必要なんてないんだと思えてきます。
④人生は自分次第で変えられる
人は父を、いい星の下に生まれたと言っていたけれど、違う。
いい星の下にしたんですよ、自分の性格で。
これは樹木希林さんが琵琶奏者だった父について新聞のインタビューで答えたときの言葉です。
さて、嫌なことが続くと、「なんで私ばっかり…」と自分の運命を呪いたくもなります。
もう自分の人生はどうしようもないのかなと悲観的に考えてしまうこともあります。
でも、人生を一生変えられないなんてことはないんです。
もし、あなたが今「自分は恵まれていない」と感じているなら、自分の力で変えていけばいいんです。
もちろん言われてすぐにできるものではありません。
少しずつ、少しずつ、できることから始めていきましょう。
樹木希林120の遺言 感想・レビュー 生きづらい人に贈る言葉 まとめ
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
あなただけの咲き方で/八千草薫 感想・レビュー 自分の良さとは?【感動本】
・年長者の意見を聞きたい人
・人生に漠然と不安がある人
自分はダメなところばっかりだ…。
このまま生きていって大丈夫かなぁ。
人生の先輩の生き方が知りたい!
そんな人に紹介する感動本は、女優である八千草薫さんの著書『あなただけの、咲き方で』です。
『あなただけの、咲き方で』を読めば、以下の3つを学ぶことができます。
・本当の自分の探し方
・人生のチャンスの活かし方
今後の人生に漠然とした不安があって、誰かの生き方を参考にしたい人には特にオススメの本です。
あなただけの咲き方でってどんな本?
『あなただけの、咲き方で』は女優である八千草薫さんが、自身の人生を通して感じたことを書き連ねたエッセイです。
話のテーマになっているのは、一般人にも共感できる日常の些細なことです。
そして『あなただけの、咲き方で』の良いところは、その読みやすさです。
1つのテーマは3ページくらいの短さで終わります。
なのでまとまった時間がなくても、余裕があるときに読み進めることができる本になっています。
文章から伝わる八千草薫さんの柔らかな人柄が、疲れた心にそっと寄り添ってくれます。
女優 八千草薫ってどんな人?
八千草さんは長きにわたって第一線で活躍された、日本が誇る女優です。
名前を聞いて分からない人も、顔を見ればピンと来る人も多いはずです。
私が『あなただけの、咲き方で』を読む前の、八千草薫さんへの印象は、「優しそう」でした。
きっとドラマや映画で良きおばあちゃんを演じられていた影響が大きいのだと思います。
それに対して、『あなただけの咲き方で』を読んでからの印象は、「とても奥ゆかしい方だな」というものでした。
文章から相手のことを思いやり、品位をもった女性だということが伝わってきたからです。
あなただけの咲き方でから学べる3つのこと【うつ病さんの感想】
①欲はほどほどに
欲というのは過度に持たず、ちょうどいい加減で持つことが大切なんだそうです。
というのも、ある程度の欲がなければ、人の成長が止まってしまいます。
かと言って、あれも欲しいこれも欲しいのように欲を持ちすぎると、品位から遠ざかってしまうように感じるとおっしゃっています。
また、欲があまりに深いと、叶わなかったときの落胆が大きくなってしまいます。
それを恐れるあまり余計に欲が深くなるという悪循環に陥る可能性があるとも述べています。
今の自分から成長するための欲は大切ですが、あまりに固執してしまうのは危険ですからね。
この「欲はほどほどに」という考え方は、私みたいなうつ病さんにこそぜひ聞いてほしいです。
というのも、うつ病の人はまじめで完璧主義の人が多いです。
なので欲深いわけではなくても、一つの結果にこだわってしまうことがあります。
そんな人こそ、八千草薫さんの言葉を思い出して、視野を広げてみてください。
②自分が知ってる自分
八千草薫さんは「自分」について、このように語っています。
「自分のことは自分が知っているようで、意外と見えていないもの」
出展:『あなただけの、咲き方で』/八千草薫
この言葉は八千草薫さんがコメディ作品に出演する中で感じたことです。
宝塚の舞台で初めて喜劇を演じたとき、八千草薫さんは「引っ込み思案の私は喜劇に向いていない」と思ったそうです。
しかしいざはじまってみると、客席は大ウケ。
大成功を収めました。
自分の良さが分からない人も、良さが全くないのではなく、単に自分からは見えていないだけなんです。
それで自分の可能性を狭めていてはもったいないですからね、いろんなことに挑戦していかなくてはいきたいです。
私がブログをしているのも、その挑戦の一つです。
③人生のチャンス
みなさんは人生の岐路に立たされたときどうしますか?
そんな人たちに向けて、八千草薫さんのこの言葉をご紹介します。
意外と、自分の資質には気づかないことが多いものです。だから、他の人が与えてくださったチャンスに思い切って身を任せて、のっかることで思いもよらなかった新たな自分に出会えることもあるのだと思いました。
出展:『あなただけの、咲き方で』/八千草薫
この言葉は八千草さんが女優という仕事を通して感じたことだそうです。
女優という仕事は様々な役を演じなければなりません。
なかには、「自分にできるのだろうか」と不安に思う役もあったそうです。
しかし、こうした不安を乗り越えたおかげで、役の幅を広げることにもつながったとおっしゃっています。
うつ病になると、とにかく自信がなくなってしまいます。
そして、こんな自分じゃもう何もできないと悲観的になってしまうんです。
そんな人にとって、新しいことに挑戦することはとっても大変なことなんです。
そこで登場するのが八千草薫さんの言葉です。
八千草薫さんの言葉が弱気になった私たちの心を押してくれます。
これは私のようなうつ病さんに限ったことではありません。
挑戦したいけれど踏み出せない人、
挑戦したけれどうまくいかなかった人、
そんな人たちもあまり気負わず、身を委ねればいいんです。
そうして不安を乗り越えた先で、新たな自分に出会えるはずです。
あなただけの咲き方で/八千草薫 感想・レビュー 自分の良さとは? まとめ
最後に『あなただけの、咲き方で』に対する個人的な感動評価をさせていただきます。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
失敗図鑑 感想・レビュー 偉人の失敗談から人生を学ぶ【感動本】
・自己評価が低い人
・偉人の話を知りたい人
過去の失敗から立ち直れない…
やりたいことあるけど失敗したら怖いなぁ
偉人の話を調べてます!
そんな人に紹介する感動本は、偉人の失敗談をまとめた『失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!』です。
『失敗図鑑』を読めば、以下の3つを学ぶことができます。
・失敗の受け止め方/立ち直り方
・世界中の偉人のあっと驚くような過去/豆知識
過去の失敗がトラウマになってる、失敗が怖くて挑戦できない、そんな人に超オススメです。
失敗図鑑ってどんな本?
『失敗図鑑』には国内外の偉人たちのあっと驚く失敗談がまとめられています。
その数なんと23人。
具体的にどんな人がいるかというとですね…
- ライト兄弟
- 二宮尊徳
- ココ・シャネル
- ダリ
- ベーブ・ルース
- 夏目漱石
- フロイト
- 与謝野晶子
- ベートーヴェン
- スティーブ・ジョブズ
- 手塚治虫
- アインシュタイン
- オードリー・ヘップバーン
- 孔子
- ノーベル
- ドストエフスキー
- ピカソ
- 野口英世
- 黒澤明
- ダーウィン
- マッカーサー
- ウォルト・ディズニー
- カーネル・サンダース
みんな名前は聞いたことある!
だからこそ、とっつきやすくてわかりやすいんですよ
どの偉人の話もコンパクトにまとめられているので、本を読む時間が確保できない人、活字を読む元気がない人にもオススメの一冊です。
失敗図鑑から学べる3つのこと【うつ病さんの体験談】
①どんなすごい人でも失敗しているという事実
私は自分が失敗をするたびに、
「自分が下手くそだから失敗するんだ」
「センスがあれば失敗しないのに」
と思っていました。
特にうつ病の人は共感できると思いますが、うつになると、自己評価がものすごく低くなります。
ちょっとしたミスでも、自分を必要以上に責めてしまいます。
しかし、『失敗図鑑』を読むことで、教科書に載るようなすごい人でも、たくさんの失敗をしているという客観的な事実を知ることができました。
つまり、自分がダメだから失敗しているわけではないんです。
そのことが分かると、少し気が楽になりますよ。
②失敗の受け止め方/立ち直り方
普段みなさんが失敗をしたときはどうしますか?
まずはへこむ人、失敗を取り返そうとする人、サクッと忘れて切り替える人
たくさんのパターンがあるかと思います。
どのパターンでもいいのですが、大切なのは”失敗をどう受け止め、どう行動するか”ということです。
落ち込みながらも失敗した自分をしっかり見つめ直したり、
どこがいけなかったのか分析したり、
不屈の精神で何度となく立ち上がったり、
そんな姿勢を偉人たちの人生から学ぶことができます。
私は、転職失敗という過去の失敗にとらわれています。
その失敗を受け止めきれず、うつ病を発症するまでになりました。
ですが、『失敗図鑑』を読むことで、この失敗を受け止めることができました。
そして大切なのは、この失敗を踏まえて、どう行動するのかだと前を向くことができました。
③偉人のあっと驚くような過去/豆知識
みなさん、野口英世は知ってますか?
1000円札の人!
黄熱病の研究してたよね?
たしか小さい時に手にヤケドしてたような…
みなさんの野口英世に対するイメージもこんな感じだと思います。
手のヤケドというハンディキャップを跳ね除けて、遠く離れた国で人のために尽くした人。
とても素晴らしい人ですよね。
では、野口英世がイケイケのパーティーピーポーだったということは知っていますか?
野口英世は留学費用を遊びに使ってしまうような、いわゆる遊び人だったわけです。
教科書にも載っていない意外な一面ですよね。
このような豆知識が得られるのも『失敗図鑑』の魅力の一つです。
私の場合、趣味で小説を書いているのですが、そのなかに豆知識が必要になってくるんですよね。
現実の豆知識をフィクションに織り込むことで、リアリティが生まれるというか。
私みたいな人じゃなくとも、知識の幅を広げることはトーク力を上げることにも繋がります。
つまり、知識は武器になるんです。
失敗図鑑 偉人の失敗談3選【ネタバレあり】
『失敗図鑑』の内容を少しだけご紹介します。
彼らの失敗から学べる具体的なことも書かせていただきます。
どれも私たちの生活で応用が可能なものです。
ネタバレありなのでご注意ください。
偉人の失敗談① 二宮尊徳の失敗
二宮尊徳の失敗は逃げ出してしまったことです。
二宮尊徳よりも、二宮金次郎と言われた方がピンとくる人が多いかもしれませんね。
さて、そんな二宮尊徳が何をした人かというと、農村の復興をした人です。
ある農村を復興する際に村人との間に溝が生まれてしまいます。
なんとか復興を進めようと努力しましたが、全く結果がついてきません。
そしてその結果・・・
二宮尊徳はその村から逃げ出したんです。
え!逃げるなんて一番ダメなことじゃん!
そう思いがちですが、違うんですよ
二宮尊徳は逃げ出した後、断食をして自分を見つめ直しました。
そして自分の心を整理することで、再び村民と向き合うことができたんです。
これは一旦逃げたからこそ、たどり着けた境地です。
つまり、二宮尊徳の失敗から学べることは、”逃げることの大切さ”ということです。
偉人の失敗談② ベートーヴェンの失敗
ベートーヴェンの印象はやはり、耳の聞こえない作曲家でしょう。
過酷な状況にも負けず、名曲をたくさん世に送り出した大偉人です。
さて、そんなベートーヴェンの失敗とは、誰かに助けを求められなかったことです。
というのも、耳が聞こえないことを悟られないようにしていたベートーヴェンは、人と距離を取るようになっていきます。
そんなベートーヴェンのことを、周りは「人嫌いなヤツ」として認識するようになります。
すごく孤独だね…
確かに孤独ではあります。
でも孤独は悪いことばかりではありません。著者の大野さんはこのように述べています。
人生には、孤独にならないと見つけられないものもあります。ベートーヴェンの場合、それが音楽でした。
(中略)「自分にできることや、やりたいことを見つけて、夢をもちたい」と思うなら、ベートーヴェンを見習って、思い切って孤独の中に入っていくのも悪くない方法です。出典:失敗図鑑/大野正人
孤独は悪いことではない。この考えに救われる人も多いでしょう。
確かにベートーヴェンが周りを頼れなかったことは失敗の一つです。
でもその失敗があったらからこそ、ベートーヴェンの名曲ができたとも言えます。
つまり、”失敗は見方を変えれば失敗ではない”ということなんです。
偉人の失敗談③ カーネルサンダースの失敗
フライドチキンのおじさんこと、カーネル・サンダース。
その失敗の多さから、彼こそ失敗のデパートと言っていいでしょう。
カーネル・サンダースはなんと7回もの大きな失敗をしています。
解雇、失業、企業失敗…とかなりハードなものです。
全ての失敗を書くとすごい量になってしまうので、詳しくは失敗図鑑を実際に読んでみてください。
そんなカーネル・サンダースから学べる点は、何度転んでも立ち上がることです。
著者の大野さんは本の中で以下のように紹介しています。
カーネル・サンダースの人生。それは誰よりも上がり下がりのはげしい人生でした。これは、人生はいつからでもやり直せる、人は何度でも立ち直れるということを、私たちに教えてくれます。
出典:失敗図鑑/大野正人
何度失敗しても立ち上がり、65歳を過ぎてフライドチキンで大成功を収めた。
それがカーネル・サンダースです。
彼の生き様のように、倒れるたびに立ち上がることこそが一番大切なのかもしれません。
失敗図鑑 感想・レビュー 偉人の失敗談から人生を学ぶ まとめ
今回ご紹介した3人以外にも、心に響く偉人の話がたくさんまとめられています。
個人的にはノーベルやオードリーヘップバーンの話が特に好きです。
最後に『失敗図鑑』に対する個人的な評価を記載します。
自分の気持ちに合った本を読むのが一番ですからね。
本を選ぶ際の参考にしてください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。